野菜の名前
ポムテです。
ガボンに来て1年が経ちました。ちょうど折り返し。年が明けてからのこの半年は、過ぎるのがとても速く感じました。
病院の畑は拡張作業がなかなか進まず、使えている面積はまだまだ小さいのですが、この一年で色々な野菜の栽培に挑戦しました。
今日はその野菜たちを、ガボンの公用語であるフランス語の名前と一緒に紹介したいと思います。
写真と名前から、何の野菜か当ててみてください。
全20問です。
【1】Haricots(ありこ)
首都リーブルビルのスーパーで種子を買いました。矮性(わいせい:草丈が低い)品種と気付かず支柱を立てて大きくなるのを待っていたので、高さ30㎝ほどで生長が止まったときは、肥料切れかと思いました。ランバレネでは生で売られているところを見たことがありません。
【2】Gombo(ごんぼ)
アフリカ原産なだけあり、ガボンではどこでも売られています。家で育てている人も多いみたいです。日本のものより太くて短く、粘りが強いです。
畑で育てた品種は日本のものに近い見た目です。
【3】Haricots rouges (ありこ るーじゅ)
他の隊員から貰った種子を蒔きました。多分、日本の品種。
鞘の中身を見れば、もう何かわかるでしょう?
【4】Haricot de soja(ありこ どぅ そじゃ)
こちらも日本人から頂いた種子を蒔きました。草丈30㎝ほどで実を付けました。日本だと55㎝くらいまで大きくなるらしいので、日本との気候・日長の違いが開花と結実の時期を早くしているのではないかと思います。そこら辺に生える雑草なんかも1㎝くらいで花を咲かせるので、雑草対策が大変です。
【5】Piment(ぴもん)
ガボン人にとって、なくてはならない食材です。西アフリカで好んで食べられているようで、ガボンではできた料理に添えて食べることが多い一方、例えばベナンでは、調理の段階ですでに料理に加えられていることが多いです。
【6】Poivron(ぽわぶごん)
町で売られているけれど、大抵萎びています。輸入品が多く、貯蔵条件も悪いだろうから仕方ないのだけれど、鮮度が悪いものはやはり買う気になれません。鮮度の良い野菜がいつでも手に入る日本はすごいと思います。
【7】Carotte(きゃごっと)&【8】Navet(なべ)
2つの野菜を混植しています。どちらも根菜です。互いの香りが互いの害虫除けになります。
【7】Carotteは、「養分不足」「土が固すぎ」「間引き不足」のためか、根は殆ど大きくなりませんでした。また挑戦します。
【8】Navetを収穫して、収穫物をいつも渡している病院の食堂へ持って行くと、「料理の仕方がわからない」と言われました。ガボンは元フランス領なので、使い方を知らないのは意外でした。
【9】Oignon(おにょ)
主要野菜の一つ。どこでも売られているし、とてもよく使われています。
『この野菜を上手く育てられれば、大儲けできる!』と同僚は言っていました。150玉ほど収穫できたけれど、まともな大きさになったのは5玉くらいで、あとは全部クズみたいに小さなものばかりでした。やっぱり肥料不足かな?
【10】Radis japonais(らでぃ じゃぽね)
こちらもまた、日本人から頂いた種子を蒔いたものです。日本人には馴染みの野菜です。白菜はたまに売られているけれど、この野菜は見たことありません。
根がしっかり大きくなるか分からなかったけれど、意外とよく育ちました。でもだいぶ辛かったです。強い日差しや土の乾きがストレスになったのかもしれない。
【11】Radis(らでぃ)
土寄せするのを忘れて、収穫の1週間前くらいに慌ててやりました。その後すぐに休暇をもらい病院を離れてしまったので、収穫には立ち会えませんでした。上手く育ったのかどうか。
同僚には『収穫時の写真を撮っておいてね』『収穫できた株数も数えておいてね』と頼みました。帰って来て同僚に収穫はどうだったかと尋ねると、『写真は携帯のデータがいっぱいで撮れなかった。収穫株数は100株だった』とのこと。
それから少しして携帯で写真を撮っているのを見たし、土寄せしたときには100株もなかったと思ったけど。・・・まあ、いいか。
【12】Chou(しゅー)
「シュークリーム」の「シュー」はこの野菜のことです。フランス語で「シュークリーム」は“Chou à la crème”(しゅー あ ら くれむ)と言います。
【13】Amarante(あまがんとぅ)
ガボン人は現地語で「Folong」(ふぉろん)と呼んでいます。こちらでは葉っぱを食べますが、日本ではアワやヒエのように雑穀として実を食べています。食べる部位が違うので、きっと種類が違うのでしょう。
【14】Pomme de terre(ぽむ どぅ てーる)
植え付け時の写真です。直訳すると「大地の果実」。私の名前「ポムテ」はここから来ています。日本では、仕事でこの野菜を育てていました。
今月始めに植え付けたものが、先日芽を出ました。今まで何度か植えたけれど芽が出なかったので、とても嬉しいです。これからの生長が楽しみ。芽の色が紫がかっているので、花の色も紫系統かもしれません。
【15】Pastèque(ぱすてーく)
日本はそろそろ出回り始める時期でしょうか。アフリカ南部が原産で、エジプトでは約4000年前に古代エジプト人が栽培していたと推定される絵画が残っているそうです。
降雨後に裂果した実が多かったです。雨が降ると水を吸った果実部分が一気に生長し、そのスピードに皮の生長が追い付かなくなると割れてしまいます。
【16】Concombre(こんこんぶる)
一ケ月前に蒔きました。早ければ今週には収穫が始められそうです。
【17】Courgette(くじぇっと)
茎葉の生長は大満足です。
でも、肝心の実が生長しません。大きくならずに腐ってしまいます。受粉が上手くいってないようです。2度栽培して、獲れたのは最初の数回きりでした。2度目はうどん粉病にもやられてしまいました。
【18】Aubergine(おーべーじん)
トマトもそうだったけれど、開花期以降、茎葉が萎れてそのまま枯れる株が多いです。青枯病か萎凋病のようです。きっとここの畑では昔から繰り返し同じ野菜を栽培してきたため、土壌中には特定の病原菌がたくさんいるのでしょう。ナス科の野菜はここでの栽培が難しそう。
病気にやられなければ、こんなにきれいな実が穫れます。
【19】Corète potagère(こげと ぽたじぇー)
日本語名は「シマツナソ」。けれど日本ではアラビア語の名前でよく知られています。北アフリカ原産です。
葉っぱを食べます。写真に写っている鞘には種子が入っていますが、種子には毒性があるので食べてはいけません。栄養価が高いため「野菜の王様」の異名を持っています。
【20】Manioc(まにょっく)
最後はガボン人の主食の一つ。栽培方法をお見せします。まずは茎を30㎝ほどの長さに切ります。
植えたいところを耕して・・・
横向きに3本寝かせて挿したら終了!
後は放っておけば、何もしなくても自然に育ちます。
木本性植物で、根・葉を食べます。タピオカの原料です。同僚が根を生のまま齧っていました。ガボンにあるものは、根茎に毒性のない甘味種のようです。
以上20問、みなさん何問わかりましたか?
≪答え≫
【1】インゲン豆【2】オクラ【3】アズキ【4】枝豆【5】トウガラシ【6】ピーマン【7】ニンジン【8】カブ【9】タマネギ【10】大根【11】はつか大根【12】キャベツ【13】アマランサス【14】ジャガイモ【15】スイカ【16】キュウリ【17】ズッキーニ【18】ナス【19】モロヘイヤ【20】キャッサバ
ポムテ