Gabon Matin -ガボンマタン-

青年海外協力隊2018年1次隊ガボン隊員のリレーブログ

ピアエデュケーター活動 ~若年妊娠、HIVで苦しむ人を減らしたい~

 

みなさまBonjour.

首都のHIV専門のセンターで働いている看護師・保健師のむーみんです。

 

ガボンで働き始めて一番ショックだったことは、ガリガリにやせ細ったエイズ患者さんたちが、目の前で簡単に亡くなっていくことでした。HIVは予防可能なうえ、感染しても適切な治療を受ければ、高血圧や糖尿病など他の慢性疾患と変わらず、日常生活を送ることができます。それなのに、なすすべなく亡くなっていく患者さんや泣き叫ぶ家族の姿を見るのは、本当につらくて、やるせない気持ちになります。

 

昨日啓発活動をしていたときにも、泣きながらつらい経験を打ち明けてくれた方がいました。Aさんの姪っ子さんは、両親をエイズで亡くした「エイズ孤児」で、複雑な家庭環境のもとで育ちました。14才のときに実の叔父からレイプされ、妊娠してしまったそうです。誰にも言えないまま、病院にも行けず、妊娠6ヶ月に入り、とうとう膨らんだお腹が隠しきれなくなってしまいました。途方に暮れたその少女は、自ら金属の棒を子宮に刺し、大量出血をしているところをAさんが発見し、その少女はAさんの腕の中で亡くなってしまったのだそうです。。つい2ヶ月前のことです。

 

これはAさん家族に限ったことではありません。世界全体では、15-19才で出産する少女は年間1600万件にのぼり、この年齢層の死因の2位は若年妊娠(20才未満)です(WHO)。HIVに関しては、2017年の陽性者数は3690万人、新規感染者数は毎年180万人、死者数は77万人にのぼります(UNAIDS)。

 

ガボンでは、15-19才のうち28%がすでに妊娠または出産を経験しているうえ、15-24才のHIV陽性率は1.5%と依然高いです。

 

このような状況に対処すべく、着任してからの1年間、経験豊富な先輩方(助産師・エイズ対策隊員など)や西アフリカのNGO・AfriYAN、母子保健局と協力しながら、地域(家庭訪問、教会など)や学校での予防啓発活動や、研修の企画・運営に力を入れてきました。

 

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中高一貫校で258人の生徒に啓発活動。シニアボランティア、助産師隊員、NGO・AfriYAN、母子保健局、国家エイズ対策プログラムのみなさま、ありがとうございました。



JICA所長やUNFPA所長のご高配により、UNICEFUNFPAなど国連機関に活動をアピールすることもできました。UNFPAでもインターンをさせていただきながら、各機関のレポートやアクションプランを確認しつつ、連携の可能性について話し合いを進めることができています。

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インターン先のUNFPA国連人口基金)の頼れるスタッフたちと

10月からは、パイロット校2校にクラブサンテ(保健クラブ)を設立する予定です。

なんとかして、少しでも若年妊娠、HIVで苦しむ人を減らせますように。。。

ガボンで健康診断

おこめです。

早いもので、ガボンに到着して1年以上が経過しました。早いですほんと。

日本とは言葉も生活も食べ物も考え方も何もかもが違う世界で生きて、

うんざりすることも腹立たしいことも嫌なこともたくさんあるけれど、

それに負けずになんとか解決策を見つけ、助けてもらいながらここで生きている自分を褒めたいと思います。

そしてまだまだやれることは沢山あるぞ!と自分のケツをたたいて残りの任期を過ごそうと思います。

 

 

それでは今回は、ガボンで受けた「健康診断」についてです。

1年が経過したら健康診断を受ける決まりがあるので、先日同期みんなで受けてきました。

看護師、助産師、臨床検査技師の医療職がいる同期隊なので、みんなであれこれ評価しながら受診してきました(笑)

 

これがもう、「お~やるじゃん!」やら「おいおいおい」やら「あ~やっぱりね」という色んな感想が生まれた健康診断でした(笑)

 

今回私たちが行ったのは、私立の老舗病院「クリニック シャンブリエ」。

 

外観の写真を撮り忘れましたが、なかなか綺麗な見た目です。

私の職場と近いのでよく横を通りますが、常に患者さんがいたり、この病院の専用の送迎車(救急車なのかな?)も見かけたりしていて、これまで中に入ったことはなかったけれども結構儲かっていそうな印象でした。

 

今回初めて中に入れるうえに、しかも検査を経験できるのでワクワクでこの日を迎えました。

 

中に入ってまずびっくりしたのが、「自動受付機」があること。

しかもちゃんと電源が入っていて、上のテレビ画面には番号が掲示されてちゃんと動いている!

機械があっても機能していないのがあるあるなのでこれは驚き!!すごい。

 

私たちの検査はまずは採血検査かららしく、待合室で待つことに。

何時間待つのか同期と予想しながら、待つことおよそ30分。

なんと、もう呼ばれました!!!!すごい!!!!!!!

 

そしていざ採血。

先輩隊員さんは、過去に他の病院で採血を失敗されまくり十何回も針を刺されたり、針の向きが反対の状態で採血されかけたりなど、怖い情報ばかりだったのでドキドキ。

検査技師の私としては、採血手技は気になるところなのでじっくり観察してやろうと思いながら採血の部屋に入りました。

 

中には採血管の準備をする事務の人と看護師さんの2人。

前のマダムが採血をされている間に、採血管や針は大丈夫なものかを確認。

ちゃんと採血管ごとに並んでいて、針も個包装のディスポタイプ、駆血帯(採血するときに縛るやつ)もありました。

この国では、駆血帯の代わりにゴム手袋を巻くのがあるあるなのでちゃんと駆血帯があることに感動。

急いでパッと様子を撮ったのでブレましたがこんな感じでした。

 

 

いよいよ私の採血の番です。

名前を確認し、駆血帯をし、血管を確認し、アルコールで消毒、針も向きも大丈夫。

そして痛くない!

採血する採血管の順番も正解、転倒混和(採血管の中身と血液をしっかり穏やかに混ぜること)もしっかりしている、駆血帯を取って、採血管を抜いてから、針を抜く。針は医療廃棄ブルの入れ物へポイ。

すばらしい~~~~!!!!拍手です。

 

 

お次は医師の問診。

先生の部屋にはいると、患者毎にディスポのシーツを変えていて驚き。

体重測定と腹部の触診、そして血圧測定。

体重計は昔ながらの針のやつでしたが、はじめっからゼロをさしていません。この国のあるあるです。

血圧測定はこれも昔ながらの、大学で血圧測定の原理を学ぶときにやる聴診器を当てながら測定するコルトコフ法。

腕に巻き、シュポシュポと圧をかけ、シューと空気を抜いていき、聴診器を当てはじめました。

「ん???音聞くの遅くないか?」

ちょっと自信が無かったので同期の助産師さんに確認したらやはり彼女も「あれ測れてないやろ」という同意見。

ん~~~~、血圧測定は信頼性が薄い。

 

 

次は胸部X線

これは診療放射線技師さんの分野で私は専門外なので詳しくないですが、

機械はこんな感じでした。

 

整っている感じです。

 

でも、待合室でまたまた同期の助産師さんと話していて気付いたのが、

「ドアの厚さ、薄くね?」

たしかに、ドアは木製のような印象で、普通の窓もあり、放射線を扱う部屋にしては簡単すぎる作りのような気がします。

ちょっと恐怖を感じます。

 

ちなみに肝心の胸部X線は、日本のような羞恥心への配慮という考えは一切なく、カーテンも何もないところで脱ぎ、エアコンガンガンの部屋で、何かを羽織ことなく上裸で撮影でした。

さすがです。

 

 

こんな感じで1日目の健康診断を終えました。

かかった時間は、3時間弱!まさか午前中で終わるとは!!!

長時間を予想していた我々としては大感動です。

血圧測定は「おいおいおい」でしたが、総合的に「やるじゃん!!」という印象。

 

 

せっかく早く終わったので、みんなでレストランに行きセネガル料理のヤッサを食べました。

鶏肉の素揚げに、玉ねぎが乗っている料理。

セネガル料理は美味しいものばかりで好きです。

 

 

お次は眼科健診。

先日の健康診断の日は、眼科診療の無い日らしく、来る日を狙ってまたみんなで来院。

 

医師が来ていないらしく1時間以上待って、ようやく始まった診察。

一人呼ばれては、間に別の患者さんをはさみ、はさみ、はさみ…、進みが遅くなっていったので「やることは一緒なんだから、みんなで入った方が早いし間違いも減る」ということで、残りの女3人で一緒に診察室に入りました。女は強い。

 

視力検査は電気を消した部屋の壁に、アルファベットを投射し、答えさせるという方法。

でもこれ、毎回同じアルファベットの並びなので覚えてしまうという…(笑)

 

そして眼球を覗きこむ診察が始まりました。

何を見ているのかよく分からないのですが、

もうこれが…笑

 

 

始めはこんな感じでしたが、

だんだん距離が近くなっていき…

 

 

もう……笑

近すぎ!!!!笑

キスしてるようにしか見えない光景に横で見ていて笑いが止まりませんでした(笑)

 

実際に検査されている方も「え、なにこれ、近い近い!笑」と笑いが込み上げてくる状態。

いや~面白かった~

 

結局何なのかよく分かりませんでしたが、眼科健診は終わり、大きなトラブルもなくすべての検査を終えました。

 

やるじゃんシャンブリエと褒めていたのですが、やはりそう簡単には終わりません。

 

 

後日判明した「検査項目漏れ」。

 

 

総蛋白の項目が抜けて、検査していなかったらしいです。

そして身長も測り忘れていたらしいです。

 

ということで、もう一回来院決定。

来週行ってきます(笑)

 

 

老舗の病院、なかなかに設備が整っていても、ここはアフリカ。

「あ~やっぱりね」という感じです。

 

 

いや~ほんと、日本の病院は素晴らしいです。

 

 

ちなみに、今回の健診で検尿と検便もあったのですが、容器はこんな感じ。

 

検尿

 

検便 

超クリアな容器!!!

やはり羞恥心への配慮は、日本ほどは無いようですね。笑

 

以上、「ガボンで健康診断」でした。

 

ちなみに私、個人のブログも書いているのでもしよかったらどうぞ!

maaaai0519.hatenablog.com

隊員総会PART2

Bonjour、まみむです。

6・7月は活動が充実していてやることだらけだったので超絶ハードな忙しい日々を送った結果、人生初の咳喘息になりました。

治るのに1か月かかりました。

日本にいたときはどんなに忙しくても滅多に体調を崩さなかった元気印のわたしだったのですが、アフリカで、フランス語で、日々活動し生活しているだけで(あと確実に体は歳を取っている)、身体はかなりストレスフルなんだなと思いました。

活動は大事ですが、自分の体調と相談しながら、無理はしないことが大切だと学びました。

 

で、なぜにそんな忙しかったのかといいますと、自分の活動とは別に、今回は年に2回の隊員総会の幹事をしたのでその準備でぱたぱたしていたからです。

隊員総会がなんたるかは1月ごろにおこめちゃんが記事を書いてくれたので省略。

前回の総会はただの余興要因だったわたしですが、今回はおこめちゃんといっしょに幹事をさせてもらいました。

 

今回の会場はE.L.Iという語学学校でした。

私たちがガボンにきてすぐの語学研修を行った語学学校なのですが、ここのオーナーのマダムはかなりのやり手で、語学学校だけでなくコーヒーの卸売りやカフェを経営していたりと、とてもお仕事のできる方です。

それでもフランス語で交渉したり、準備をするのは本当に大変でした。

大変だったこと2点、ここに綴らせてください。

 

①見積もり書事件

見積書の書き方がJICA提出用にそぐわなくて4回書き直してもらったのですが、さすがに書き直しさせられすぎてマダムから怒りのメールが来て、その後返信なし。

どうしようーーー!!!!って焦ったわたしとおこめちゃんは謝罪をしに行ったわけです。日本人らしくちゃんと菓子折りを持って。

でも謝罪に行ったら行ったでマダムはケロッとして「あ、返信忘れてたー!怒ってなんかないわよー」と笑顔。

いらぬ心配だったわ!ってなりましたが、とりあえずマダムが怒っていなくて安心しました。

 

②サプライズ事件

総会2日前にマダムへメールをした際、午後からの昼食会で子どもたちへサプライズがあると返信がきました。

お菓子でも用意してくれているのかなと軽い気持ちでいたわたし。

ちなみに総会・昼食会は同じ場所で行う予定だったので、そのつもりでしっかり用意していたんですね。

 

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で、総会前日に事前準備のためにE.L.Iへ行った際、マダムの車に乗せられてこの建物へ案内されました。

 

わたしとおこめちゃん「??????」

マダム「さぷらーいず♡」

わたしとおこめちゃん「まさか」

 

そのまさかで、昼食会の会場はマダムの娘が新しく経営するオープン前の子供向け遊技場のカフェスペースになりましたというサプライズ。

 

「わー、すごい施設だー」とマダムに感想を言いながら、内心めちゃめちゃ焦るわたしとおこめちゃん。

「机の配置と席順どうしよう」「大使館参加者の方へすぐ連絡しなきゃ」「余興のステージどこにしよう」「総会会場からここまでの移動どうしよう」と、頭の中はこれらがぐるぐるしてました。

綺麗で遊び場もある良い会場にしてもらえたのは嬉しかったですが、幹事泣かせのとんでもないサプライズでした(笑)。

 

 

まぁ準備段階で本当はもっといろいろありましたが、結果的に当日は大成功。

 

総会は、隊員12名のすばらしい活動報告とおこめちゃんの完璧なタイムマネージメントでかなり充実した会になりました。

ちなみにわたし達の隊次も活動報告をしました。

おこめちゃんは血液製剤について熱く語っていました。

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わたしは開会の挨拶で教師陣に巻き込まれ、お面かぶって歌うたいました。

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昼食会は、サプライズで会場が変更したにもかかわらず、隊員の皆様は広い心でそれを受け入れてくだいました。

そして余興もがっつり盛り上げてくれました。

もう、大好きですガボン隊!♡

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今回の余興は非常に豪華で、大使による生歌。演奏はキティちゃんとJICA事務所所長。

キティちゃん、めっちゃ緊張してた。

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大使は予想以上にお歌が上手で、感動でした…。

 

食事が運ばれてくるのが遅かったことと、ビールサーバーがうまく使いこなせなかったこと以外は大成功の昼食会でした(笑)。

 

 

次回もまた総会幹事です。

きっと次もいろいろあるんだろうけど、笑って乗り越えたいです。

 

野菜の名前

ポムテです。

 

 

ガボンに来て1年が経ちました。ちょうど折り返し。年が明けてからのこの半年は、過ぎるのがとても速く感じました。

 

病院の畑は拡張作業がなかなか進まず、使えている面積はまだまだ小さいのですが、この一年で色々な野菜の栽培に挑戦しました。

 

今日はその野菜たちを、ガボン公用語であるフランス語の名前と一緒に紹介したいと思います。

 

写真と名前から、何の野菜か当ててみてください。

 

全20問です。

 

【1】Haricots(ありこ)

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首都リーブルビルのスーパーで種子を買いました。矮性(わいせい:草丈が低い)品種と気付かず支柱を立てて大きくなるのを待っていたので、高さ30㎝ほどで生長が止まったときは、肥料切れかと思いました。ランバレネでは生で売られているところを見たことがありません。

 

 

【2】Gombo(ごんぼ)

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アフリカ原産なだけあり、ガボンではどこでも売られています。家で育てている人も多いみたいです。日本のものより太くて短く、粘りが強いです。

 

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畑で育てた品種は日本のものに近い見た目です。

 

 

【3】Haricots rouges (ありこ るーじゅ)

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他の隊員から貰った種子を蒔きました。多分、日本の品種。

 

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鞘の中身を見れば、もう何かわかるでしょう?

 

 

【4】Haricot de soja(ありこ どぅ そじゃ)

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こちらも日本人から頂いた種子を蒔きました。草丈30㎝ほどで実を付けました。日本だと55㎝くらいまで大きくなるらしいので、日本との気候・日長の違いが開花と結実の時期を早くしているのではないかと思います。そこら辺に生える雑草なんかも1㎝くらいで花を咲かせるので、雑草対策が大変です。

 

 

【5】Piment(ぴもん)

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ガボン人にとって、なくてはならない食材です。西アフリカで好んで食べられているようで、ガボンではできた料理に添えて食べることが多い一方、例えばベナンでは、調理の段階ですでに料理に加えられていることが多いです。

 

 

【6】Poivron(ぽわぶごん)

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町で売られているけれど、大抵萎びています。輸入品が多く、貯蔵条件も悪いだろうから仕方ないのだけれど、鮮度が悪いものはやはり買う気になれません。鮮度の良い野菜がいつでも手に入る日本はすごいと思います。

 

 

【7】Carotte(きゃごっと)&【8】Navet(なべ)f:id:gabonjocv2018:20190722024320j:plain

2つの野菜を混植しています。どちらも根菜です。互いの香りが互いの害虫除けになります。

 

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【7】Carotteは、「養分不足」「土が固すぎ」「間引き不足」のためか、根は殆ど大きくなりませんでした。また挑戦します。

 

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【8】Navetを収穫して、収穫物をいつも渡している病院の食堂へ持って行くと、「料理の仕方がわからない」と言われました。ガボンは元フランス領なので、使い方を知らないのは意外でした。

 

 

【9】Oignon(おにょ)

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主要野菜の一つ。どこでも売られているし、とてもよく使われています。

 

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『この野菜を上手く育てられれば、大儲けできる!』と同僚は言っていました。150玉ほど収穫できたけれど、まともな大きさになったのは5玉くらいで、あとは全部クズみたいに小さなものばかりでした。やっぱり肥料不足かな?

 

【10】Radis japonais(らでぃ じゃぽね)

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こちらもまた、日本人から頂いた種子を蒔いたものです。日本人には馴染みの野菜です。白菜はたまに売られているけれど、この野菜は見たことありません。

 

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根がしっかり大きくなるか分からなかったけれど、意外とよく育ちました。でもだいぶ辛かったです。強い日差しや土の乾きがストレスになったのかもしれない。

 

 

【11】Radis(らでぃ)

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土寄せするのを忘れて、収穫の1週間前くらいに慌ててやりました。その後すぐに休暇をもらい病院を離れてしまったので、収穫には立ち会えませんでした。上手く育ったのかどうか。

同僚には『収穫時の写真を撮っておいてね』『収穫できた株数も数えておいてね』と頼みました。帰って来て同僚に収穫はどうだったかと尋ねると、『写真は携帯のデータがいっぱいで撮れなかった。収穫株数は100株だった』とのこと。

それから少しして携帯で写真を撮っているのを見たし、土寄せしたときには100株もなかったと思ったけど。・・・まあ、いいか。

【12】Chou(しゅー)

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「シュークリーム」の「シュー」はこの野菜のことです。フランス語で「シュークリーム」は“Chou à la crème”(しゅー あ ら くれむ)と言います。

 

 

【13】Amarante(あまがんとぅ)

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ガボン人は現地語で「Folong」(ふぉろん)と呼んでいます。こちらでは葉っぱを食べますが、日本ではアワやヒエのように雑穀として実を食べています。食べる部位が違うので、きっと種類が違うのでしょう。

 

 

【14】Pomme de terre(ぽむ どぅ てーる)

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植え付け時の写真です。直訳すると「大地の果実」。私の名前「ポムテ」はここから来ています。日本では、仕事でこの野菜を育てていました。

 

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今月始めに植え付けたものが、先日芽を出ました。今まで何度か植えたけれど芽が出なかったので、とても嬉しいです。これからの生長が楽しみ。芽の色が紫がかっているので、花の色も紫系統かもしれません。

 

 

【15】Pastèque(ぱすてーく)

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日本はそろそろ出回り始める時期でしょうか。アフリカ南部が原産で、エジプトでは約4000年前に古代エジプト人が栽培していたと推定される絵画が残っているそうです。

 

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降雨後に裂果した実が多かったです。雨が降ると水を吸った果実部分が一気に生長し、そのスピードに皮の生長が追い付かなくなると割れてしまいます。

 

 

【16】Concombre(こんこんぶる)

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一ケ月前に蒔きました。早ければ今週には収穫が始められそうです。

 

【17】Courgette(くじぇっと)

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茎葉の生長は大満足です。

 

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でも、肝心の実が生長しません。大きくならずに腐ってしまいます。受粉が上手くいってないようです。2度栽培して、獲れたのは最初の数回きりでした。2度目はうどん粉病にもやられてしまいました。

 

 

【18】Aubergine(おーべーじん)

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トマトもそうだったけれど、開花期以降、茎葉が萎れてそのまま枯れる株が多いです。青枯病か萎凋病のようです。きっとここの畑では昔から繰り返し同じ野菜を栽培してきたため、土壌中には特定の病原菌がたくさんいるのでしょう。ナス科の野菜はここでの栽培が難しそう。

 

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病気にやられなければ、こんなにきれいな実が穫れます。

 

 

【19】Corète potagère(こげと ぽたじぇー)

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日本語名は「シマツナソ」。けれど日本ではアラビア語の名前でよく知られています。北アフリカ原産です。

 

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葉っぱを食べます。写真に写っている鞘には種子が入っていますが、種子には毒性があるので食べてはいけません。栄養価が高いため「野菜の王様」の異名を持っています。

 

 

【20】Manioc(まにょっく)

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最後はガボン人の主食の一つ。栽培方法をお見せします。まずは茎を30㎝ほどの長さに切ります。

 

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植えたいところを耕して・・・

 

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横向きに3本寝かせて挿したら終了!

 

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後は放っておけば、何もしなくても自然に育ちます。

 

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木本性植物で、根・葉を食べます。タピオカの原料です。同僚が根を生のまま齧っていました。ガボンにあるものは、根茎に毒性のない甘味種のようです。

 

 

以上20問、みなさん何問わかりましたか?

 

 

≪答え≫

【1】インゲン豆【2】オクラ【3】アズキ【4】枝豆【5】トウガラシ【6】ピーマン【7】ニンジン【8】カブ【9】タマネギ【10】大根【11】はつか大根【12】キャベツ【13】アマランサス【14】ジャガイモ【15】スイカ【16】キュウリ【17】ズッキーニ【18】ナス【19】モロヘイヤ【20】キャッサバ

 

 

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ポムテ

こんにちは。キティです。本当にお久しぶりです( ;∀;)

前回のブログから約2ヵ月が経ちました。雨季のせいで(そう思いたい(´;ω;`)ウゥゥ)接続が悪く全く更新ができませんでした。今は首都にあがってきたので、まみむの家で快適にWi-Fiでさくさく更新しています✌('ω'✌ )

 

さて、その更新しなかった2ヵ月の間には色々なことがありました。

6月上旬には学校がバカンスに入ってしまったので、、、( ノД`)シクシク…

ガボンの小学校・幼稚園の年度末にあった事をここで少し紹介していこうと思います。

 

① 幼稚園セミナー

今までは小学校教育だったので、当たり前ですが小学校にしか顔を出していませんでした。しかし、教育省に配属されているSVの方のセミナーが4月に私の所属する学校で行われ、(これも急遽1週間前に決まった💦)3日間お手伝い&研修に参加させてもらいました。

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セミナーのメインイベントは『遊具づくり』

ガボンでは遊具などはないので、初めて先生たちと手作り遊具を作成しました。

ガボン人は働くのか?!と思っていたけれど、意外とちゃんと真面目に働く人もいて2日間×5時間で無時に完成しましたー\(^o^)/

もちろん子供たちは大喜び♡早速週明けの月曜日に遊具の使い方から説明して遊んでみました。

 

↓初めてで跳び方が分からなかった子もたくさん練習してできるようになりました。

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↓女の子のお気に入りは砂場。ヨーグルトカップで作ったお菓子を売りにきましたw

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↓ 幼稚園の主任先生の孫。ぽっちゃりルルはみんなのアイドルです。1日にアイス3,4本食べてますww

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② 母の日(Fête de maman

セミナーをきっかけに幼稚園にも顔を出させてもらうことになったので、母の日のプレゼント作りを一緒にしました。

↓ 練習用で作った犬(Chien)

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↓ メダルは子供達へのサプライズプレゼント

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↓ 子供たち楽しそうに犬の顔を描いていました

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↓ 母の日のチューリップ30本

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↓ いつも助けてもらっているとっても優しい4歳児クラスの先生達。

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③ 小学校は5月で修了式(1~4年生)なので、みんなでお楽しみ会のようなFêteをしました。ガボン料理を作るのはもちろん子供たち。みんな毎日家でやっているからか、手際が良すぎてビックリ。

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↓ 鶏肉10Kg, レバー10Kgは女子でさばきました

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↓ 火おこしも子供たちが当たり前のようにやってた

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③ 先生たちのFête(打ち上げ)

  朝7時から学校に集合して下準備をするのはもちろん女性の先生達。

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④ 運動会の競技練習

  年度末だからなのか、いつも以上に何の勉強もしなくなった5月。スポーツを薦めてみたら先生たちが食いついてくれた\(^o^)/

  ここぞとばかりに一気に運動会の練習をしてみた。運よくムーミンちゃんがランバレネに来てくれていたので、一緒に手伝ってもらいました。(本当に助かった✨)

 

↓ デカパンリレー(パンツはもちろんランバレネの母の手作りww)

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↓ 幼稚園生とつなひき。先生たちが本気。w

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↓ 徒競走。並ばせるのに必死な私。(フランス語が喋れたら・・( ノД`)シクシク…)

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↓ 位置について(A vos marque)よーい(Prêt)ドン!(Partez !)

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↓ 綱引きの並び方を教えるのが一番難しかった。。

 フランス語でうまく指示できなくて、イライラしながら『ジグザグに並んでー!』 

 って日本語で叫んでいたら、『Zigzag』っていうフランス語やったみたいでみんなに

 通じた( ゚Д゚)!!奇跡!!(笑)

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↓ クラス対抗、男女別対抗で何回戦かしてみた。やっぱり綱引きは盛り上がる。

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↓ もちろん女子も本気!いや、むしろ女子の方が本気すぎて怖かった。(笑)

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↓ 手伝いに来てくれた美人3人、本当にありがとう(´;ω;`)ウゥゥ!!

   幼稚園の先生(Pelagie)たくさん守ってくれるし、教えてくれるし、大好きな  

   先生。

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さあ、長---いバカンスが始まりました。

今はバカンス中の旅行の計画しか立てていません。

きっと9月からと言いながら、授業が始まるのは10月中旬でしょう(´;ω;`)ウッ…

次の更新の時にはバカンス中に計画している副業の話をしたいと思っています。

 

Bon Vacances ! (私だけだけどね(T_T)/~~~)

「日本という国について思うこと・・・」

 どうも「そーめん」です。

 前回の投稿から大分月日が流れ、日本では天皇陛下の退位と即位に伴い、平成令和へ時代が移ろうとしている。そんな中で、これからどんな時代になっていくのだろうと思う今日この頃・・・でも、安心できる時代は望めない。だからこそ、先ずは自己の力をどのように付けて人生を歩むかが大切だな!でも、いつも他力本願なんだけどね・・・
 そんなことを思う中で、「ちょっと!日本って本当は〇〇じゃない?」ってことについて書いてみよ~っと・・・今回は変化を軸に次のテーマで行きま~す。

 

 第1回:『日本は本当に治安がよい国なのか?』

 

  昔から、日本は世界で一番治安のよい国って安全神話が語られ続けている。だけど本当にそうなのかなぁ~?って、日本にいるときから感じてた。その背景には、日本にいる時は、各報道機関やメディアでは毎日といっても過言でないほど、日本中のどこかで「殺人」「放火」「空き巣」「交通犯罪」などの人を殺めるようなニュースが当たり前の日々として流れていた。だけど、今活動しているKoula-Moutouの町の人は、基本、穏やか(飲み屋でタカリに来るgabonaisは、時々言い合いもするけど基本無視!だけど、若者が夜多く集まるBarは少し気を引き締めるけどね(*´∀`*))、この町で過ごしていると、日本は本当に安全なのか?って、より強く感じるようになった。

 

じゃあ、この国はどうなのかというと、確かに「犯罪」はある。
だから、警察官・憲兵・軍人もいるし、刑務所だってある。そして、任期中にも国内では、「盗難・窃盗」被害・未遂に遭う隊員がいる。だから、常に危険と隣り合わせであることは間違いない。
 色はガラッと変わるけど、今年の年明け早々に、首都のリーブルビルで銃声音が鳴り響く、放送局を占拠するなど、今の日本では考えられない「クーデター未遂」が起きたし。でも、こういう出来事は、アフリカ諸国、中東アジアをはじめ世界中で政権交代や国民の不満により起きてるから、衝撃的ではあったけどこの国でも不思議ではないんだよな。
 他の国でも、情勢不安の中で活動している多くの隊員がいるし、危険度が高まれば危険回避のために、日本帰国の措置が取られ情勢を見守る状態になることもある。(私たちの派遣期間にも数ヵ国で生じている。)

 それに、このクーデター未遂がすべて引き金になっているかどうかは分からないけど、反政府や学生、各労働組合などによる各種デモが生じている(私のKoula-Moutouでは見ないけど・・・争い事は好まないみたいだから)。だから、政治情勢が不安定であることは間違いない!
 デモなどは、フランスでも今年大規模なデモが起こり、治安部隊が出動し鎮静化させようとするような事態も生じていた。だから、決して、先進諸国だからと言って安心だとは言えないな。

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放送局占拠の模様

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放送局占拠による破壊模様

 

 日本に置き換えて考えてみると、集会やデモは時折メディアでも報道されることがあるけど、世界で起きるデモとは全く別物だって感じる。

 それは、この国や他の国の人々とは違い本気度熱量が違いすぎる。日本で行われるデモも確かに、何かを変えたい!って意思表示をしていることは同様だけど、やっぱり、一時的なパフォーマンスにしか過ぎないんだよね。

 他の国で起きるデモ活動みたいに、破壊暴動流血火炎瓶催涙ガス銃声が飛び交うことが決していい方法だなんて思わない!でも、この国や多くの国の人たちは、「今の状況を命懸けで変えたい!」って事の現れだって感じている。

     もう一回言うけど「破壊や暴力が決していい方法だとは思わない!」

 だから、日本人も本気で物事を変えたいって思うなら、もっと熱量を高め、声を大きくして行動しなければ変わらないんだよね。行動できなくても、自己主張はすべきだって思う。なぜなら、声に出さなければ、思いは伝わらないし理解もされない。
でも、主張するのはきっと日本人の気質には難しいことは理解しているつもり。それは、私自身が難しいから・・・

 それでも、今GABONで生活している間は主張しなければ生きていけない・・・

 

 結局、今回のテーマ『日本は本当に治安のよい国なのか?』については、答えが出ない。
 クーデターや紛争などがないという点では、「日本は治安が良い」と言えるかもしれないな。でも、犯罪ということについて言えば、昔と比較すれば犯罪頻度や内容が悪質化している。また、老若男女問わず、簡単に人を殺めてしまえる人がいる状況にあることは言うまでもないかな。

 こんなに日本、命には限りがあるそんな誰でも知っている事実を、他人の都合で侵されることは決して許されるべきことではない。そして、世界中には生きたいと願ってもそれが叶わない人たちが多くいる。
 だから生きるという権利だけは誰かが侵していいものではないよねって、医療の現場にいるとより強く思い、世界が常に平和であることが大切だって、そんな当たり前のことを日々痛感している・・・

 
次回のテーマは「日本は本当にきれい?
について書こうかなぁ~って今は思ってます。
 では、『令和』も平和な時代であることを祈って・・・

               『令和』の元号に込められた想い(首相談話より引用)

        春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように一人ひとりが

        明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることが

        できる、そうした日本でありたいとの願いを込めて。

【2018年度1次隊:ガボン】第二号報告書(感染症・エイズ対策)

 

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おひさしぶりです。

エイズ対策のむーみんです。

ガボンには、HIV専門外来診療センターが各州に最低一つ(全部で10施設: 首都に3施設、他の州には各1施設ずつ)あるのですが、そのうちの一つである首都のンケンボ外来診療センターで働いています。

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何を書こうか迷ったのですが、第二号報告書をそのまま載せてしまおうと思います(笑)

 

青年海外協力隊の任期中に、全5回報告書を提出することが義務付けられていますが、今回公開する第2号報告書は赴任後6ヶ月目に提出する必要があり、主に活動の報告性を示すことを目的としています。

字数や項目など制限があり、隊次により変更される可能性がありますが、私は2018年度1次隊のバージョンで記載しています。

 

それでは、以下長いので、ご興味ある方がいれば参考にしていただければと思います。

ではでは~

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◆報告書要約(制限:800字)

本来であれば、赴任後6ヶ月目に提出すべき本報告書の提出が遅れたことを、お詫び申し上げます。後述(項目3)のように、配属5ヶ月目に私とお局看護師との揉め事が、医院長や他部署まで巻き込む大騒動に発展し、8人もの職員が処分を受ける異例の事態に至ってしまい、配属6ヶ月目には通常の半分以下の人員で医療課の業務を遂行しなければならず、活動計画に関する協議ができる状態ではありませんでした。しかしこの騒動をきっかけに、医院長含む大半の職員の方々が、本当に優しく接してくれ、怒声が飛び交う中でも私のことを守ってくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。処分を受けることになった職員との関係性は、年末は最悪でしたが、徐々に修復し、むしろ以前よりも本音で話合えるようになったのはよかったです。また、働かない職員に対して不満があっても、その人が職を失えば、その人の家族が病院や学校に行けなかったり、家賃や食費、交通費が払えなくなるかもしれないということまで考え、不満を口に出さないというガボンの文化を知ることができました。他方、私が仕事量の配分が不公平なことを口にしてしまったことに関しては、「それは事実だ」と認めてくれたうえ、働かない職員を陥れようとして発言したわけではないということもわかってもらえ、ガボンと日本との違いを理解し合えたのは良かったです。
 今月に入り、ようやく通常運営に近づき落ち着きを取り戻してきたため、医院長や新しく変わったカウンターパートと協議を始めることができました。医院長の強い要望があり、患者統計の質向上と電子カルテの使用定着をセンターでの2大目標として掲げることにしました。センター外での活動としては、他保健隊員と協力し、ピアエデュケーター活動の活性化を図ろうと試みております。医院長がその活動にも興味を示し始めたので、今後も話し合いを続け、連携の可能性を探っていきたいです。

 

◆項目1:活動計画の説明(制限:500字。以下同じ)

 患者統計はガボンの保健政策・予算策定のために重要な資料であるが、質が低い(例:月に約12件結核患者がいるのにも関わらず、年間1件しか集計されていない)ことが約10年間課題であり、PNLIST(性感染症プログラム)関係者も医院長も頭を悩ませている。そのため毎月提出する患者統計の質向上を目標1として設定した。また、仏赤十字の支援が終了してから、電子カルテの使用が途絶えているが、PNLISTが医院長へ再開を強く要請しているため、電子カルテの使用定着を目標2として設定した。しかし停電があるため、電子カルテへの完全移行は難しく、再開するとなると紙カルテとの併用となり職員の負担が増加するうえ、電子カルテデータの統計利用ができるのかどうかも不明であるため、要検討である。さらに、配属当初より性感染症や若年妊娠の予防のため、10人の保健隊員でピアエデュケーター活動の活性化を図ろうと尽力しており、目標3に設定した。医院長にも半年間報告し続けていたが、本報告書策定時に初めてCTAでもピアエデュケーター活動の再開をしてほしいと要望があった。今後も医院長と協議を続けていく。

 

◆項目2:活動計画策定に向けた配属先との意見交換

 配属当初より、患者指導の質向上のため臨床心理課で勤務したいと伝えてきたが、最初の3ヶ月は、忙しいからと時間をとってもらえなかった。前任者の時代に草の根資金協力のスキームを使って薬局を増設した経緯があり、医院長は2代目の私のことを、救急治療室を増設するための駒としか考えておらず、波風立てずに医療課か薬局で勤務していて欲しいという本音が伝わってきた。しかしエイズデーで私が発表した患者統計を、保健省UNFPA等の国連機関のトップから高く評価していただいたおかげで、少しずつ信頼してもらえるようになり、ようやく話し合いができるようになってきた。現段階では、相対的に見れば良い仕事をしている臨床心理課ではなく、課題の多い医療課の業務を改善して欲しいという医院長の意思を確認することができた。優秀な医師や職員たちからも日々の仕事ぶりを評価してもらえ、患者統計や電子カルテの使用に関し中心的な存在として認識してもらったうえで、活発な意見交換ができるようになった。また、他保健隊員とパイロット校でのピアエデュケーター育成に向けて活動を進めているが、医院長次第でCTAとの連携も可能かもしれない。

 

◆項目3:配属先の動向

 

 配属5ヶ月目の12月末、私と医療課のお局看護師との揉め事が、医院長や他部署を巻き込む大騒動に発展し、8人もが2週間から2ヶ月間の謹慎処分を受け、そのうち数人のボーナスカットされるガボンでは異例の事態に至ってしまった。
ただしこの騒動をきっかけに、働かない看護師や医療課職員に対し、医院長や医師、その他優秀な職員たちが長年嫌悪感を抱いていたということがわかった。また、年功序列が根強く、若者が少ない医療課のなかで、一番年下の私は研修生と同等の扱いを受け、発言力はほぼなくこき使われてきた。しかし、医院長や医師、その他優秀な職員たちからは私の仕事の能力を認めてもらえていたおかげで、ボランティアの存在意義を全体会議で周知してもらうことができた。
職員が一斉に謹慎処分となったため1月は多忙であったが、徐々に処分期間が終わり、通常運営に近い状態になり負担が軽減してきた。この一件でかなり嫌な思いをしたが、お互いの考えを言い合ったおかげで、職員たちとの距離が縮まったのは良かった。また、自分が思っていた以上に、職員の信頼を得られていたのだとわかったのも良かった。カウンターパートも変えてもらうことができた。

 

◆項目4:受け入れ国の人々との交流

 

 配属先の職員は、大半が30-50代であり、「娘」「妹」などと可愛がってもらっている。フランス語や現地語を教わったり、教会のミサに招待してもらったり、ダンスを教えてもらっている。同世代の研修生たちとは、ホームパーティーに招待し合ったり、恋愛の話で盛り上がったり、仕事の悩みを相談し合ったりする。ピアエデュケーターの子たちは、一緒に啓発活動をしたり研修に参加したり、将来の夢を共有できる貴重な仲間であるうえ、休日も浜辺で一緒に過ごしている。月に数回お手伝いをしている孤児院では、人身売買や虐待などで保護された子どもたちの無邪気な笑顔に、逆に癒やされている。
 通行人や市場の商人からは、「中国人」「白人」とからかわれることがよくあり、「白い肌=金持ち」というイメージがありぼったくられることもある。ガボン人のなかには高校で日本の経済発展や原爆投下の歴史について学び、テレビでもよく日本の番組を視るという方もいるが、西アフリカからの移民が多いタクシー運転手に聞くと、「頭がいい」「発展している」といった肯定的ではあるものの漠然としたイメージしかない印象である。教育レベルや情報アクセスの差を感じる。

◆項目5:任国事情・広報活動など

【日本と受入国との違い】

 1月7日午前、首都リーブルビルでクーデター未遂事件があった。早朝から銃声が聞こえ、一時ネット回線も遮断されたが、数時間後には首謀者らが逮捕・射殺され、暴動が起こることもなく終息した。しかし50年以上に渡る親権政治への根深い不満に加え、10月半ばに脳卒中で倒れ現在も療養中である大統領の容態を不安視する国民が多いことは事実であり、不安定な情勢は続きそうだ。

今回の件で、毎日平和に過ごせるということが、いかに幸せなことかと実感した。そして、なぜ日本はいま平和を保てているのか、考えるきっかけにもなった。ここには書ききれないが、「人間の安全保障」の観点を軸に、国・世界が危険に転じるリスクを下げる必要があると感じた。

【広報活動】

天皇誕生日レセプションにてインタビュー対応(12/1ガボンテレビにて放映)

世界エイズデーにてインタビュー対応(ガボンラジオ、今後放映予定)及びUNAIDSのfacebookにて写真掲載(12/1)

・国際ボランティアデーでの様子を放映(12/5ガボンテレビ)

・ピアエデュケーター養成研修参加時の様子がネットニュースに掲載(12/28)

 

◆JICAへの要望や提案

歴代の所長や、調整員、専門家の方々に本当によくしていただき、慣れない環境の中でも安心して楽しく過ごすことができています。また、経験が少なくボランティアという立場で派遣させていただいているのにも関わらず、手厚い制度・手当を整えてくださり、心から感謝しております。